相続分の放棄とは何か

相続分の放棄とは共同相続人がその相続分を放棄することをいいます。

手続

相続分を放棄する相続人は、相続が開始してから遺産分割までの間であればいつでも可能であり、方式は問いません。

実務では、本人の意思であることを明確化するため、本人の署名と実印の押印、印鑑登録証明書の添付を求めるのが一般的です。

脱退届

遺産分割調停・審判では、当事者の地位の喪失について手続の明確性の観点から脱退届の提出を必要としています。

効果

  1. 相続分の放棄は、相続人としての地位を失うことはなく、相続債務についての負担義務を免れません。
  2. 相続分の放棄により他の相続人の相続分が変動します。
  3. ただし、不動産について法定相続分による相続登記がなされている場合で、調停条項または審判主文に遺産分割による移転登記手続も含めるときは、相続分放棄者が登記義務者となるため、脱退させずに当事者として形式的に関与させるか、脱退後、利害関係人として参加させる必要があります。

他の相続人の相続分の変動

実務では、共有持分権を放棄する意思表示と考え、相続分放棄者の相続分が他の相続人に対して相続分に応じて帰属すると解するのが有力です。

つまり、相続分放棄者以外の相続人の各相続分を合算した値を1とした場合の、各相続分の修正割合を新たな相続分とします。

具体的には、相続放棄者以外の相続人の各相続分の合計の逆数を、各相続分に乗じて求めます。

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