上肢(うで)の後遺障害にはどのようなものがあるか

上肢の後遺障害には「神経症状を残すもの」、「欠損傷害」、「機能障害」、「変形傷害」、「醜状障害」があり、それぞれ程度に応じて認定されます。

神経症状を残すもの

等級 後遺障害の内容 労働能力
喪失率
後遺障害慰謝料
(自賠責保険)
後遺障害慰謝料
(裁判基準)
12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの 14% 93万円 290万円
14級9号 局部に神経症状を残すもの 5% 32万円 110万円

14級9号は、事故の状況、診療経過からわかる症状に連続性・一貫性があり、事故による症状として説明可能であり、医学的に推定できる場合をいいます。

これに対し、12級13号は、自覚症状が他覚的所見(検査結果や画像所見によって外部から認識できること)により、事故による症状として証明可能な場合でなければなりません。

レントゲンやMRI検査の結果や、ジャクソンテスト・スパーリングテストの結果がこれらの等級を分けることになります。

欠損障害

等級 後遺障害の内容 労働能力
喪失率
後遺障害慰謝料
(自賠責保険)
後遺障害慰謝料
(裁判基準)
第1級3号 両上肢をひじ関節以上で失ったもの 100% 1100万円 2800万円
第2級3号 両上肢を手関節以上で失ったもの 100% 958万円 2370万円
第4級4号 1上肢をひじ関節以上で失ったもの 92% 712万円 1670万円
第5級4号 上肢を手関節以上で失ったもの 79% 599万円 1400万円

機能障害

等級 後遺障害の内容 労働能力
喪失率
後遺障害慰謝料
(自賠責保険)
後遺障害慰謝料
(裁判基準)
1級4号 両上肢の用を全廃したもの 100% 1100万円 2800万円
5級6号 1上肢の用を全廃したもの 79% 599万円 1400万円
6級6号 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの 67% 498万円 1180万円
8級6号 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの 45% 324万円 830万円
10級10号 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの 27% 187万円 550万円
12級6号 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの 14% 93万円 290万円

機能障害の等級は、どこの関節がどの程度制限されているかによって判断されます。

肘関節における可動域は屈曲と伸展です。

制限の有無については、健側(事故の影響による症状がない側)の可動域と比較することによって判断していくことになります。

用を廃したもの

全く可動しない(全廃)又は10%以下しか動かない場合をいいます。

著しい障害を残すもの

1/2以下に制限された場合をいいます。

障害を残すもの

3/4以下に制限された場合をいいます。

変形障害

等級 後遺障害の内容 労働能力
喪失率
後遺障害慰謝料
(自賠責保険)
後遺障害慰謝料
(裁判基準)
7級9号 1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの 56% 409万円 1000万円
8級8号 1上肢に偽関節を残すもの 45% 324万円 830万円
12級8号 長管骨に変形を残すもの 14% 93万円 290万円

変形障害は偽関節の有無と骨の変形や欠損の有無により判断されます。

偽関節とは、骨折の後、骨がくっつかずに回復が止まってしまったものをいいます。

つまり、骨がくっつかずに止まってしまったか(偽関節)、骨はくっついたけれど変形が残っているか(変形や欠損)という点で差が生じます。

醜状障害

等級 後遺障害の内容 後遺障害慰謝料
(自賠責保険)
後遺障害慰謝料
(自賠責保険)
後遺障害慰謝料
(裁判基準)
第14級4号 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの 5% 32万円 110万円
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